2011年5月18日

見切り発車 _MG_4432.jpg
「AFRO☆」
Camera: EOS Kiss N

・・・・・

こんにちは。シンジです。

今日のブログの裏テーマは
「徒然なるままに書く。
前もって話を練ったりもしなければ、書き直しもしない」
です。

結果、実際にボクと話したことのある人ならお分かりでしょうが、
「シンジが話しているような文章」
になってしまうであろうことが予想されます。



今日、同僚の人から、
焼肉に行こうと誘われたのですが、
「行きません」と言いました。

「なんか用事あるん?」ときかれ、
「いや、ないけど、いざ焼肉に時間を使うことを想像したら、
その時間を使って違うことをしたくなった」
と言いました。

そこで思いました。

「スペック」というものがある。

・・・どうでも良い話ですが、
とにかくきいてほしい。
ちなみにドラマの「SPEC」はまったく関係ない。



例えばカメラです。
カメラにも当然スペック表があります。

・・・別にこのブログが「写真ブログ」であることをシンジが思い出し、
元の路線へ強制的に戻そうとして、
これみよがしに「カメラ」を例に出したのではなく、
本当に、いま、カメラが例として浮かんだのです!
信じてください!

例えば!!
例えばカメラですよ。

カメラ本体にもスペックというものがありますよね。

例えばデジタルでしたら、
画素数がいくらだとか、
感度がどうかとか。
最高シャッター速度がどうとか。
たくさんありますよね。

シンジがメインで使っているデジタル一眼レフカメラの本体は、
いまだにEOS Kiss Nです。
ずっと買い替えたいとは思っています。

ただ、いざ買い替えようかと思って、
電器屋さんで最新機種を眺めてみると、
「欲しい!」という気持ちは持っているものの、
「買おう!」とまではなかなかいかない。

なぜか?
買う理由が足りないのです。

必要性と言っても良い。

いまのカメラには、大変不満です。
すごく不満。

残量が常に少ない、心もとない電池や、
小さな背面液晶。
まず、なにより、そういうところが気になる。

気になるけども、
最新機種のような高感度が必要かと言われれば、
「あったら楽しいかな」程度である。
というかプロでない限り、誰しもそうだろう。

動画なんてその最たる例だ。
「あったら絶対楽しいぜ!!」
とは思うものの、
必要性はゼロだ。

さらに考え込んで行くと、
「そもそもカメラって必要なのか?」
という禁断の疑問まで湧いて来る始末。

当然、必要ではないのだ。

スペックの差が、
購入に至るまでの理由として、不足なのである。



PCもそうだ。

いまボクが使っているMacに対し、
ボクは相当の不満を持っている。

不満を箇条書きにして出してくれとスティーブ・ジョブスに言われたら、
箇条書きのみで、上中下に分割して単行本に出来るくらい不満だらけである。
「くたばれApple! 〜賢者の石〜」
から
「いいかげんにしてくれApple! 〜死の秘宝〜」
更に解説本として「ご冗談でしょうAppleさん!」
まで書ききれるくらいあるかもしれない。

だけど、
いざApple Storeに行って、
最新のMacを見てみたところで、
「欲しい」とは思うが、「買おう」とまではいかない。

ボクがMacで使用するアプリケーションは、
主にPhotoshopであるから、
処理の高速化を、そこまで必要としていないのだ。

ただ、もし新しいMacを購入したら、
(まずめったにしないことだが)動画を編集したときのレンダリング処理など、
いざという時に、ストレスを感じずに済む。

ただ、そこまでニッチな使用まで考えると、
「購入する理由」としては、非常に薄らいでくる。

そこまで考慮するなら、
将来、沢山の仕事を同時並行で作業しなくてはならないくらい売れっ子になったときに、
トイレの中で、仕事が出来ないのが不安だから、
トイレ用のマウスとキーボードも購入しなくてはならない。
いや、そうはならないけれど。

何が言いたいかというと、
シンジはAppleの「カッコつけてるようで、よりダサイ」という点が嫌いだ!
ということである。

Appleの社員が、無地のTシャツを揃いも揃って着ているところとか、
特に嫌いだ。

OSについては・・・そこまで詳しくはない。
正直、Macを使っているときも、Windowsを使っているときも、
どちらも特別ストレスはない。
ショートカットが異なることも慣れました。



話が長くなってしまったが、
スペックとは、
物事を評価するための指標であり、
つまりはその物の価値を定義する基準を明確にしたものだ。

スペックが意味するものは、
結局は理由付けなのである。

評価に価値があるのは、
それが理由として使用可能だからである。

何がいいたいのでしょう?

つまり!

つまりは、
「焼肉いかん?」
と誘われたときに、
シンジが
「いざ焼肉に時間を使うことを想像したら、
その時間を使って違うことをしたくなった」
と言ってしまったのは、そういうことなのです。

スペックがね。
スペックが・・・。
そういうこと。




・・・いや!!違う!!全然違うぞ!!

・・・ぜんっぜん!違う!!

『「焼肉」の下りから、
スペックの話をして、
最後「焼肉」に決着をつけて、
はい、落ちました〜!
また明日!』
っていうのを、出だしで想像したけれど、
完全に読み間違えた!

ぜんっぜん落ちてないし、話が繋がってもいない!


もうこんな企画はしない!!

明日からはしっかりと頭の中で話をまとめてから、
書き始めます。
今日は、本当に申し訳ない!!


ではまた、明日。
明日こそは。

・・・あれ〜?なんでだ。


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2011年5月15日

実情。 _MG_4575.jpg
「no name」
Camera: EOS Kiss N

・・・・・

おつかれさまです。
シンジと申します。

ちなみに最初に言っておきますと、
いろんな連載モノ的な記事が、
おざなりになっておりますが、
それには、色々と深く長い理由があるんです。



まぁ深い理由は置いておいて、
とにかく、時間がなかったのです。

「色々頑張ったおかげで、ゴールデンウィークをいただいた」などと、
前に記事で書いたけれど、
あの直後にゴールデンウィークは奪われた。

結局この2週間くらい、
日が変わってから帰宅する日々っ!!

まぁ、こういう話もどうでもいいですよね。



よく思う。

「このブログにアクセスしてくれる人達は、
一体何を求めて来ているのだろうか」
と。

いまから
分かり易く説明しますよ。


シンジの目標は、
「読んでちょっと幸せな気分になれる文章」
です。

ただ、シンジの脳みそは、
「おっぱいと、ロックのことしか、考えてない」
です。

お分かりですね。
お分かりでしょう。

結局、
「おっぱいロックで、みんなを幸せにしよう」
という訳の分からないブログになってしまうのです。

分かり易いですね。
すごく端的。



まぁようするに、
今日は、
ブログを書きたい気持ちはあるけれど、
書く気力が、ないよ。

ってね!!

ではまた明日!!
明日こそ書くよ!書くともさ!!

・・・この写真でこの文章はダメだろう。要反省。
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2011年5月 3日

楽しいシンジ少年 と シンジ先生の反省 _0014955.jpg
「no name」
Camera: RICOH GR-DIGITAL

・・・・・

ゴールデンウィークが返上になることが決定し、
残務に急ぐ必要もなくなったボクは、
仕事中にひとつ思い出すことがありました。

「先生」と呼ばれた時期がある。

・・・長い話になってしまったのですが、
特に内容はありません。
備忘録のようなものだと思っていただけると幸いです。







昔、家庭教師をしていたことがあります。
昔と言っても、二十歳くらいのときの話です。



ボク自身の中学受験の経験が無謀にも買われて、
小学生の家庭教師としてあてがわれた。



元々、「子供が好き」というわけでもなく、
どちらかというと、出来るだけ子供を避けて歩いている。

また、「指導」「教育」というものが、いま現在齢26にしても、
苦手中の苦手というボクである。
いまでも後輩を避けて歩く癖がある。

そんな人間が家庭教師になる理由はたった一つ。
すべては金の為に、家庭教師を引き受けた。





生徒の一人は、小学六年生のクリクリしたボウズだった。
Yくんと言う。


彼の家は、京都市の南の方にあり、
建築事務所を営む裕福な家庭であった。
ボクは長い間電車に揺られ、週に2度、彼の家に通った。

Yくんは成績優秀で、塾にも通っているのに、
おかあさんの野望に巻き込まれ、更に家庭教師まで付けられてしまう。
というかなり可哀想な少年だった。

Yくん(のおかあさん)がここまで学業へのインフラ整備に余念がないのは、
Yくん(のおかあさん)の志望校が、関西で一番優秀な中学だからである。



ここまで勉強をしているYくんだが、
実際、本当に頭の良い少年だった。

教えることへの理解は早く、応用力もあった。
ただ、集中力がなかった。

ことあるごとに、私語(主にガンダムの話)
立ち歩き(主にガンダムの真似)
(ガンダムを見たことないボクへの)軽口。
とにもかくにも、落ち着きのない少年だった。


Yくんのおかあさん曰く、
「Yは夜も塾に通っているから、ストレスが溜まってるんだと思います。
長男なので、私たちもあまり構えずにいたのもありますし、
シンジ先生は、優しくしてくれるから、つい甘えてしまってるんでしょう。
いまのまま『勉強を教えてくれる友達』のように接してあげてくれませんか?」

とのことである。

「断る!!」
と言いたい気持ちを飲み込んで、
いつも余分にくれる交通費を頂戴して、
シンジは電車に揺られて帰った。



Y「シンジ先生。ガンダムくらいは見てないとアカンやろー」
シ「うーん、ごめん。・・・でもAKIRAなら知ってるよ!」
Y「誰やねんそれ!」








もう一人の少年Sくんは、これまた小学六年生だったが、
見事なまでにYくんとは逆だった。

Sくんの家はあんまり裕福とは言えないまでも、
けして貧乏でもない。
彼の家はYくんの家よりも、更に京都市の南の果てにあり、
巨大な団地の中に住んでいた。


Yくんとは全く違い、
彼は小学六年生の秋にして、自分で中学受験を志し、
親御さんは、息子の学業への熱意に戸惑うばかり。


ただ、受験勉強の期間が短いがゆえに、
Sくんの成績は良いとは言えなかった。

ただ、Sくんは本当に真面目で、
ボクの教えることを聞き漏らすまいと、
小学生あるまじき集中力を発揮していた。

Sくんのおかあさん曰く、
「Sが急に受験するって言い始めて、
もう本当に訳が分からなくって。
塾のことも調べてみたんですが、
やっぱりカリキュラムの途中から入学するのも・・・。
無理だと思いますが、息子も頑張っておりますので、よろしくおねがいします」

とのことである。

違う意味で
「断る!!」
とは言えない空気が、あった。


S「今日もありがとうございました」
シ「全然ありがたくない!!」
S「・・・(どういう意味だろう)」







最初はテンションのみで乗り切っていった。
さすがに中学受験の問題くらいなら、ボクでも分かる。
自分の中学受験時代の経験を思い起こしながら、
必死で教えていった。

ただ徐々に、色々と難しい問題が目の前にあることに、
気付き始めた。
おそらくもっと指導力のある人からすれば、
アホみたいな問題なのだろうけど。


Yくんは、本当に頭がいい。
頭がいいからこそ、いま集中すれば、志望校はともかくとして、
本当に有能な子になると思った。
ちょっとヤンチャだけど、弟にも優しく、性根は真っすぐの良い子だ。
ボクなんか足下にも及ばないような、器の大きな男になると思った。

ただ、いかんせん集中力がない。
ボク自身も、彼の話を無理矢理中断するのは気が引けた。



小学生にとって、話の終わりなんてない。
話を始めたらそりゃもう延々と続く。身振り手振りを加えて、延々と続く。
すでに同じ話は何度か聞いた気もするが、延々と続く。

おかげでガンダムを一度も見たことのないボクでも、
ガンダムシードのキャラクターを全部覚えた。

ボクのお気に入りのキャラクターはカガリだ。
見たことはないが、Yくんの話から察するに、さぞかし可愛いキャラだろう。
カガリは金髪で巨乳らしい。



Yくんを指導する場所は、
当然、Yくんの家、と思いきや、
実際はYくんの家の裏にある、Yくんのお父さんの作業部屋である。

それは蔵のような外見だが、
中に二部屋あり、「離れ」とも言えそうである。
少なくともボクの下宿よりも広く、居心地がよさそうだった。

中には、職員室にあるような机や、
製図用の机、製図機材、測量系の機材が、
ところ狭しと並んでいて、
その中の一つの机を使って指導していた。

当然窓などないので、
教えている間は、天井からつら下がった豆球と、
重厚な作りのデスクライトを明かりとした。

親の目の届かない場所ともあって、
Yくんはその部屋の中一杯を使って、ガンダムについて語ってくれた。

そこがボクの戦場だった。


ガンダムを見るのも良い。
シンジ先生に色んな話をして笑うのも良い。
シンジ先生もそれなりに楽しい。

ただ、定期的に集中してくれ。
Yくんは、もしかしたら、将来とっても偉い人になるかもしれないよ。


そう思って苦笑いするボクの横で、
Yくんは、ライトを使って、ガンダムの変身シーンを再現しつつ、
ガンダムへの愛を熱く語っていた。

そんな暗いYくんの勉強部屋だった。







Sくんはと言うと、
徐々にではあるが、受験生歴の浅さが露呈されてきた。

本気で中学受験をする小学生は、小学五年生あたりから塾に通い始め、
早い人では小学四年生から、一人で勉強を始めている人もいる。

小学六年生の秋から勉強を始めたSくんは、
基礎が完全に抜け落ちていて、
焦る本人は、
とにかく問題を解けるように、時間が許す限り必死で頭に詰め込もうとしていた。

シンジも珍しく必死だった。

守銭奴と名高いシンジにあるまじきことだけど、
契約時間を越えても、必死で教えた。

月の満ち欠けの時間、方向を理解せずに丸暗記していると分かるや否や、
地球儀に電気を当てて、身振り手振りで振り回したりした。

「小学生は頭が軟らかいから、少しでもインパクトがあると、絶対忘れない理論」
という理論ともいえない至極当然な事実を駆使して、
短時間で必死で基礎を詰め込んだ。

シ「ほら!!ほら!!このとき新月でしょ!?南中してるでしょ!!」
S「あー!はい。分かりました!なるほど」
シ「東芝!!」

ただ、なによりも時間がなかった。
たかが中学受験、されど中学受験。
試験範囲は広大である。

理科では、シダ系植物の名称から、諸金属の熱伝導率の違いまで。
社会では、坂上田村麻呂から、産油量の国別ランキングまで。

当然、これなんか受験勉強界の下っ端であり、沙悟浄と猪八戒みたいなもんで、
更に金閣・銀閣的なポジションに算数と国語もある。
牛魔王ともなると、中学受験の範囲を逸脱する。

Sくんには、指導をするよりも、時間をあげたかった。







「中学受験」というと、「お受験」に近い感覚を得る人も多いと思います。
そこまでして親は良い大学に行かせたいのかと。

ただ、当然だけど、
中学受験にもいろんな動機、考え、思い出があります。

うちの家は裕福ではなく、アパート暮らしでした。
ボクに受験をけしかけた母は、
「貧乏から脱出するために、投資する」
と言ってのけた。

最初は乗り気では無かったが、
小学五年生当時の担任の先生が、
「シンジくんは、実はすごい頭が良い子なの」と、
毎日のように買いかぶって(励まして)くれたことで、シンジ自身気を良くしたこともあり、
結果、アホな親のアホな子のシンジは、塾に行くことを快諾した。

我が家の家計簿はボクたち兄弟への教育費で火の車だったと思う。

シンジを今の髪型のまま、ただチビッコにした感じの、少年シンジは、
結果、中学受験を決意した。



そんなこんなで、突如、受験界の荒波へと飛び込んだ少年シンジは、
右も左も分からなかった。

親に聞いても「私たちはアホだから分からん。先生に聞きなさい」と言われた。
偏差値という言葉も分からなかったし、
まず「試験勉強ってそもそもなんだ?」って感じだったと思います。

ただ、ボク自身、受験は沢山の大きな経験の連続だった。

小五の夏に、特進クラスに行くことになったとき、
初めて一人で電車に乗った。嬉しかった。

鬼のように成績の良い子と、
消しゴム投げて遊んだのも楽しかった。

全国模試で、トップ10に入ったときは、
親も喜んでくれたし、ボクも誇らしかった。

そして、なにより、勉強が楽しかった。
いろんなことを知ることが、楽しかった。

「勉強が楽しいと思ったことを絶対忘れないでおこう」と当時思って、
いまでもしっかりと覚えているのだから、嘘ではない。
当時は、本当に楽しかったんだろう。



ただ、当然マイナスな部分もあるわけで、
シンジの食生活は、外食が中心となった。

学校が終わると、そのまま塾に行かねばならない。
夕日の差し込む東海道線に30分揺られて塾に行き、
帰りともなると、もう夜10時を回ることになる。

食事は、当然外食である。
コンビニでオニギリを買って食べていた。

都市部の中学受験生ともなると、
みんな当然のように、これを繰り返す。

別に家のご飯が恋しかったわけではないけれど、
最初は、「食事」ではなく「ただお腹を満たす」という、その行為に、
違和感を感じたりした。まだ小学生なのだ。



だけど、不思議だけど、
子供というものは、
どんな境遇にもすぐに適応して、
ときに子供の感覚のまま、
物事を無駄無く楽しみ尽くすものだと思う。

ボク自身の受験は、今思うととても孤独なものだった。

でも
夜十時に、人気のない下り電車の中で、
ちっちゃいシンジは、テープで音楽を聴いたりしながら、
窓の外を眺めて、その日新しく覚えたことを思い出したりして、
十二分に、楽しかったのだ。

シンジくんが本当に頭が良いのかは、
その後、十年間かけて疑問符が打たれまくることとなるが、
少なくとも、当時は、向学心でいっぱいだった。


 




SくんとYくんへの指導は、
指導なんて言えないようなものだったけど、
ボク自身の受験を必死で思い出して、
必死で楽しさを伝えようとしたものだったと思う。







・・・なんだか長くなったので、
続きはまた今度書きますね。
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2011年5月 2日

力強い東海道線 中編 E45.jpg


・・・・・

登場人物

 シンジ
   好きなものはペンギン。嫌いなものは人間。という生まれるべき種族を完全に間違えた新種の人類。旅の目的は大根餅を食すこと(達成成らず)。「2011年はシンジコールが全日本で巻き起こる」という啓示を受けて立ち上がった痛い人。ただ本当は「自分に日本は広過ぎ、余生を江ノ島で毎日散歩して過したい」と思う省エネ紳士である。エグザイルみたいなイケメン。

 パクチー
   好きなものはエッセイ。嫌いなものは社会。というノホホン・ロックンロール・チビッコ少女。旅の目的は職探し。脳みその9割は疲れ。残りの1割は糸井重里と伊丹十三が占めている。基本的に人生に疲れていて、口癖は「知らんがな」。 6年前にシンジが空から全裸で落下してきたところ、親方が受け止めるのを気色悪がって拒否したため、パクチーさんがしょうがなくキャッチしたところから、シンジとの腐れ縁がスタートした。外見はとにかく小さく、10メートル以上離れてしまうと、視界から消失する。







シンジは大根餅を食べられなかったショックから立ち直れず、パクチーさんは困ってしまった。

こんな右も左も分からない小田原という地方都市で放り出されたパクチーさんが必死に頭を捻った結果、出た答えは「浅草へ行こう」という謎めいたものだった。

「シンジさん、シンジさん」

「・・・ほあ?」

「浅草へ、行きましょう!」

ボクもいつまでも沈んでいてはいけない。大根餅なんて、ようするにただの料理である。職場で横の席の同僚に言えばチャチャっと作ってくれるレベルの食品かもしれない。

「そうですね。いつまでも凹んでいてはいけない。
浅草か・・・。行ったことはありませんが、寅さんは好きです」

と、シンジは勝手に絶望した後、意外と簡単に回復した。
こんなことになるなら、うちにある「男はつらいよシリーズ」のVHSを見返しておけばよかったかしらん。

そうしてシンジ達は地獄の地方都市オダワラを後にし、浅草へと向かった。



東海道線の車内でパクチーさんが口を開いた。

パ 「シンジさんは、昔関東に住んでいたんですよね?」

シ 「そうですね」

パ 「浅草ってどうやって行くんですか?」

シ 「ん?いや、知らない。東京らへん?」

シンジの略歴を語ると、
シンジは中学高校のとき、小田原に住んでおり、
横浜近郊の学校まで毎日東海道線で通学していた。

しかし、当然ながら、横浜以西しか知らないのだ。
東京なんて年に数回行くかどうか。
ましてや浅草なんて前人未到すぎる。

そんな頼りなさでは菅直人くらいしか右に出るものはいないシンジを尻目に、
パクチーさんは静かに浅草までの経路を調べた。



紆余曲折あり、
というか、途中品川で一泊して、
シンジとパクチーさんはようやく浅草へと辿り着いた。

そこでシンジは、目の前に見える巨大建造物に驚くこととなる。

シ 「あれは、す、スカイツリー?」

パ 「みたいですね」



シンジの隠れ趣味の一つに、「スカイツリー定点観測観測」というものがある。

シンジはバカなので高いものと大きいものが大好きである。
そんなシンジがよくネットで調べているものが、
「高層建築」「高層ビル」の建設予定リストである。
これが本当に楽しい。馬鹿だから。

東京スカイツリーも、
着工したあたりから、シンジはほぼ毎日チェックしていた。

定点観測ブログを行ったり来たりして、
シンジは「地盤工事」からスカイツリーを見守って来た。

「見守る」と言っても、シンジの日常は東京から500キロ離れた京都で繰り広げられるので、
基本的には「見守っている人を見守る」という行為になってしまう。

まるでタケノコの様にニョキニョキと伸び続けるスカイツリー(の画像)を、
シンジは色んな気持ちを持って、この2年近く見守ってきたのだ。

そのスカイツリーが、
予期せぬタイミングでシンジの目の前に広がる。
初めて見た。

あまりの巨大さと、「え、いま見ちゃっていいのか?」という戸惑いとで、
正直シンジの脳みそは処理を中断してしまったけれど、
愛おしさで泣きそうになってしまった。

離婚調停の結果、子供にあえなくなった父親が、
それから数年後に立派に成長した子供と、街中で偶然出会ってしまった感じだ。
ミセス・シンジ・ダウト・ファイヤーだ。

「スカイツリーは・・・本当にあるんだ」

ここ数年の定点観測観測の思い出が沢山よみがえり、シンジは他に何も言うことが出来なかった。



・・・・・次回予告・・・・・

スカイツリーしか頭にないシンジに業を煮やしたパクチーさんは、怒りのあまり、電車に飛び乗った。それから数時間後パクチーさんの不在に気付いたシンジは、パクチーさん探しのためにオシャレ最前線・代官山に足を踏み入れた。代官山での出会いと別れ、友情と愛情のもつれ合いの末、悪魔の少年院・渋谷で起こった奇跡とは? 次回「力強い東海道線 最終章〜もう東京はこりごりでやんすの巻〜」は、えっと、来週くらいに。


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2011年5月 1日

シンジとパクチーとペンギン 110430.jpg
「no name」
Camera: Nikon F3
Lens:
Film:


・・・・・

地獄のような一週間だった。

余裕をかましていた月曜が過ぎ、
火曜日に突入するなり、現実がシンジの前に立ちふさがって、
「あれ?仕事が終わらないぞ?」と思うやいなや、
それから週末まで、びっくりするほど忙しかった。
午前1時に帰宅してました〜。



ということで、
なんとかシンジも、世間の方々と一緒のタイミングで、
ゴールデンウィークを過せています。

シンジはゲームをしない。テレビも見ない。友達も多くない。

そんなシンジの休日の過ごし方とは、
基本的には、自分の仕事や制作をすることに費やされ、
それにも疲れたときは、
メロンパンを食べながら下鴨神社の中を散歩したり、
動物園に行ってゴリラに話しかけたりと、
なんとも頭の悪そうな休日を実践する。

ただ今回は、休みを利用して、
シンジは久しぶりに海遊館に行って来た。
大阪に行くなんて年に一度あるかないかの珍しい息抜きである。



海遊館には過去に2回、行ったことがある。
いずれもパクチーさんが同行してくれた。

そして今回も漏れなくパクチーさんと、御一緒した。
毎度毎度、パクチーさんに御一緒するのは、
この気違い陰気なシンジなのだが、
果たして、彼女は楽しめているのだろうか?

今回、海遊館に入場する前、
シンジはその事が気がかりだった。







海遊館に着くや否や、
パクチーさんがトイレに行っている間に、
シンジは早速、海遊館限定のガチャポンをしてしまった。

ガチャポン機械の表に張られている、
ちっちゃいラッコやジンベイザメのフィギュアの写真。
シンジはその魅力に勝てなかった。

「お待たせしました」
とパクチーさんが帰って来るころには、
シンジは既に2回もガチャガチャと回してしまって、
例の如く一人で陰気に楽しんでいることに気付いて、
早くも自決したくなった。

実はもうすでに開封までしていた。



海遊館に行ったことのある人なら知っていると思うが、
「海遊館」と言っても、
入ってすぐにあるのは水槽ではなく、樹木である。

そして入って最初にいるのは、カワウソであり、
その次に目にするのは、川魚と川蟹である。

ひさしぶりに見るカワウソのあまりのキュートさにシンジは我を忘れてしまった。
クリクリっとした顔付き。スマートで清潔さ漂うショートカットな体毛。
本人達も、まさか自分たちが、
元は海だった場所に出来た海遊館という施設の中の淡水プールにつれてこられるとは、
思ってもいなかっただろう。
そんなヒネくれた設定上の彼等はどんな気持ちなのか。

動物や魚を見るのがとても好きなシンジだけど、
よく考えたら、
シンジの持っているカワウソに関する知識は、
「ガンバとカワウソの冒険」で読んだ知識と、
清の始皇帝のヌルハチの親がカワウソらしい、
ということくらいなので、
カワウソについて、それ以上考えるのをやめた。

ちなみに今回分かったことだが、
カワウソは、泳いでいるとき、
常識では考えられないほどの量の空気を、鼻から出す。



その後は、ようやく海魚のゾーンへと突入する。

クック海峡の水槽やら、マリアナ海溝の水槽やら、
なにやら色んな魚をまじまじと見つめ進んで行くと、
なぜか急に、カピパラのいる水槽が現れて驚いた。

水槽のナカでは巨大なネズミが、
静かにモショモショと何かを食していたのだが、
その水槽にある水たまりのナカに、
申し訳程度に魚がいた。

生まれて初めて見たカピパラで、
シンジのテンションがかなり上昇したけれど、
なかなか場違いだった。

海遊館が、新しく何かを連れて来るのは大いに結構だけど、
カピパラ以外にもいくらでもいるでしょう?
金目鯛とかトラフグとか、まだまだたくさんあるでしょう?



その後、
シンジは、イルカに人生相談したり、
セイウチの食欲を罵ったりと、脳内がかなり多忙だったこともあり、
完全にパクチーさんを忘れてしまっていた。

そのことに気付き、
自決を再度決意したとき、
ようやく助け舟がやってきた。

ペンギンの水槽です。



シンジは動物園も水族館も大好きで、
よく足を運ぶけど、
生物に関しての知識は皆無に等しい。

そんな中でも、唯一、
詳しく知っている生物が、ペンギンである。

これは、長年海遊館でツマラナイ思いをしてきたパクチーさんを喜ばせる、
最初にして最後の、唯一無二のチャンスです。
シンジは息巻いた。



「あ!ペンギンですよ!シンジさん!シンジさんの好きなペンギンですよ!」

「うむ!」

シンジはさっとペンギン達に目を通し、
前回来たときに比べ、種類が増えていないことを確認した。
ジェンツー、アデリー、オウサマ!

「あれはジェンツーペンギンです。あの目の周りの白いのが、頭部まで、なんてろかんてろ」

「ジェンツーペンギンが一番可愛いですね」

「ん? いや、このナカで一番可愛いのはアデリーなんです」

「私はジェンツーペンギンが好きです」

「いや、アデリーなんですよ。このナカでは」

「・・・」

「・・・」



家に帰ったら自決しないまでも、
トイレに頭を突っ込むくらいのことをしないといけない気がする。

そう思ったシンジの帰り道は、しずかだった。

夜ゴハンは京都で食べた。
寺町にある、よく行くゴハン屋さんに行った。

注文を終えると、
パクチーさんは席を立ち、トイレに行った。



結局パクチーさんを喜ばすことが出来なかった。
いつもそうなのだ。
動物園に行っても、水族館に行っても、
シンジは一人でジメジメと楽しんでしまう。

ほんとはシンジも、海遊館で周りにいた人達みたいに、
キャッキャワイワイしたいのです。
どうしてボクはいつも一人でキャッキャワイワイして、
一人でいろいろ妄想して、一人で興味津々なのか。


シンジは悲しかった。

そのときシンジはガチャポンのことを思い出した。
それだけで少し元気になってしまった。

カバンからガチャポンを取り出して、
フィギュアを組み立ててみた。
当たったのはラッコとマンタだった。

お店の机の上を、マンタは悠々と泳ぎ、
ラッコはかわいらしく、水面に浮かんだ。




パクチーさんがトイレから出て来ると、
なぜかゴハン屋さんで、ラッコのフィギュアを色んな角度から眺めているシンジがいた。
席につくと、シンジはパクチーさんの存在に気付き顔を上げた。

シンジは思った。
やっぱり自決しようと。







「東海道線 後編」は、
作者の都合により、延期します。


明日も元気!!
at 03:29 | Category : | Comments [15] | TB [0]